「白色申告」or「青色申告」結局どっちがいい?

前回

個人においては、「個人事業主」 or 「フリーランス」

法人においては、「株主会社」 or 「合同会社」 or 「その他の会社」

について、それぞれの選択を書いてきました。

事業を始めるにあたって最後に考えることは、白色申告か青色申告どちらで申告をするかになります。

青色申告は2種類ある

前回、個人区分の選択は、白色申告と青色申告でほぼ決定されるという話をしました。

つまりほぼ

・白色申告=フリーランス

・青色申告=個人事業主

になるということです。

フリーランスは、開業届を提出していない個人事業者であり、青色申告を選択するために提出する「青色申告承認申請書」は開業届の提出が必須のため、白色申告しかできません。個人事業主は、開業届を提出している個人事業主であり、「青色申告承認申請書」の提出の有無で白色申告か青色申告を選択することができます

基本的に、開業届を出すタイミングで「青色申告承認申請書」も一緒に提出することが多いため、個人事業主は、青色申告者であることが多いです。

ちなみに、青色申告は

・65万円控除

・10万円控除

という2パターンにわかれます。

名の通り、所得から控除できる金額が65万円と10万円で異なりますが、帳簿のつくり方や確定申告の必要書類についてもそれぞれ異なります。もちろん10万円控除の方がお得感が少ないので、帳簿のつくり方は簡易な方法なもので、確定申告の必要書類についても少なくて済みます。ただ、10万円控除の簡易簿記のルールで書類を作るのであれば、もう少し頑張って65万控除の書類作る方が絶対良いです。というか逆に中途半端に作成させる10万円控除の方が地味にめんどくさいです

「正直10万円控除できるなら65万円控除大体できますから!!」残念!!!

と某侍登場させるくらいのレベルです。

なので、基本他のサイトなどでも、説明にあがる青色申告は65万控除を前提に話しているものがほとんどです。

そのため、普通に頑張って青色申告の65万控除するか、白色申告を選択するかの2択になるわけです。

白色申告は楽だけど…

白色申告の1番のメリットは、売上と経費を報告するために必要な記帳は「収支内訳書」だけで、非常に簡易な方法での記帳で確定申告が完了します。

これは、かなり楽です。

正直お小遣い帳レベルでいけます

ただ、もちろん売上や経費、なにごとにも根拠資料は必要ですので、そこの保存はちゃんとしておきましょう。

なので

・微々たる赤字かつ今後も当分利益が出る見込みがない
・経費だけで利益をほぼ0付近にできる
・他の控除(配偶者控除や医療費控除等)で事業所得を相殺できる
・少しの手間をかけるくらいなら多少の税金は払うぜ

という人は白色申告でも構わんよと思います。

ただ、

・利益が出ている
・今後利益が出る可能性がある
・それなりに赤字が出ている

なら結局、青色申告にした方が良きです。

ポイントは、利益が出ていなくても青色申告はメリットがあるというところです。

それは、青色申告は赤字を3年先まで繰り越すことができるので、もし今後事業で利益がでたときに、利益を過去の赤字と相殺することができます。イメージとしては、過去の赤字を3年間は、経費にすることができる感じです。

つまり節税になるということです。

ここまでで話した下記の2大メリットが青色申告を選ぶべき大きな理由です。

・65万円控除

・赤字の3年間繰り越し

他にも

・青色専従者給与を必要経費にできる

⇒ 一定要件を満たす親族に労働の対価としての給与を経費化できます。

・貸倒引当金の計上が可能

⇒ 売掛金や貸付金などの売上債権に対して、貸倒れに備えて引当金というものを計上することができ、その引当額を経費化することが可能です。

・30万円未満の資産は年間合計300万円まで一括経費化可能

⇒  30万円未満の固定資産の取得について、年間トータル300万円まで、減価償却なしで取得した年に一括で経費化できます。

などなど特権が受けられます。

基本的には、自分のしている事業の利益と本気度と手間を考えて申告方法は選ぶべきですが、1年もあれば事業はどう転ぶかわかりません。

白色申告を選択していて、その年に急激にバズって多額の利益が出た時に白色申告では、無理やり経費を作りまくることしか利益の圧縮方法はありません。

そのため、やはり基本的には青色申告を選択されほうが良いとは思います

もちろん、白色申告から青色申告に切り替えることも可能なので、そのタイミングで変えるのもありですが、提出のタイミングについては注意が必要です。

原則、青色申告の適用を受けようとする年の3月15日までに税務署に「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。

なので、今年の所得の確定申告については、もう提出ができません。

来年の確定申告について青色申告を適用するためには、来年の3月15日までに提出する必要があるので、変更を考えられる方はお忘れなく。

法人は青色申告一択

白色申告と青色申告の選択はもちろん法人においてもあります。しかし、ここでは法人の選択肢において、特に分岐させていません。

なぜか?

法人は、個人と異なり、所得がなかったとしても確定申告が必須であり、

かつ基本的には税理士に頼むことがほとんどであるため、

税務的メリットの少ない白色申告を選ぶ必要性がないからです。

過去に白色申告をしている会社を仕事で担当したことがありましたが、それは、前の税理士が会社設立時に「青色申告承認申請書」の提出を忘れていたからというものでした。

税理士がついていて、法人で青色申告を提出しないのは、一般的にはあり得ないです。

むしろ白色申告の法人て結構レアキャラで、税務署側からは逆に興味深くて注視されるような気がしますね

なので法人は、迷うことなく青色申告一択です

さいごに

ここまで、事業を始めるにあたってのそれぞれの選択について書きました。

今の世の中、事業は簡単に始められます。昔に比べて事業という敷居がかなり低くなっており、チャンスがあふれています。ただ、どうしても事業にはお金はかかりますし、手間になるのが事務的な税務申告です。だからこそ、事業を始めるタイミングで自分のしたいことを見つめなおし、やる気とコストに見合った形で事業は始めるべきです。

少しでもこの記事がその助けになれば幸いです。

ちなみに今更ですが、個人の青色申告については、 今年の所得分の確定申告から65万円の控除について改正が入ります。

以前書いた記事がありますので、参考いただければ幸いです。

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次回は、今回触れた白色申告でも利用できる節税テクニック的なことについて書きたいと思います。

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