【損益通算・一括償却資産】白色申告でも使える節税①

今回は、白色申告について書きます。

青色申告で使える制度はよく取り上げられますが、

「白色申告でもこれって使えるん?」

というネタを取り上げていこうかなと思います。

もちろん青色申告の方も使えるので、「こんなんあるんや」ていうのもあるかもしれませんので参考いただければと思います。

青色申告で使える特権のおさらい

白色申告で使える各種制度については、青色申告の優遇制度以外については基本すべて使えます。

当たり前やろと思うんですが、意外に青色申告でないと使えなさそうな気がして、使用をためらいそうになるので今回あらためて、触れておきます。

まず前回も書いた青色申告で受けられる税制優遇制度については、熱盛順で見ていくと以下のようになります。

・65万円控除
・赤字の3年間繰り越し
・青色専従者給与を必要経費にできる
・30万円未満の資産は年間合計300万円まで一括経費化可能
・貸倒引当金の計上が可能

上2つは幅広い人が利用しやすく激アツで、その下2つは状況によりけりですが、それなりの規模がある個人であれば激アツです。最後はまーほとんど使うことないでしょうといった感じです。

これ以外の制度については白色申告でも利用は可能となります。

では、具体的にどのようなものが使えるかここから見ていきます。

損益通算

損益通算とは、赤字と黒字を相殺することをいいます。つまり、赤字の所得を他の黒字の所得から差し引くことです。

たとえば、会社員をしているAさんの給与所得は年間500万円とします。

同年副業として個人で事業を始めましたが、50万円の赤字がでました。

この事業所得の赤字50万円を給与所得500万円から差し引くことができるのが損益通算です。

この黒字から差し引くことができる所得は、

・不動産所得の赤字
・事業所得の赤字
・譲渡所得の赤字
・山林所得の赤字

の4所得になります。

それぞれ引ける所得やら順番やら、一部除かれたりなど細かいルールが多いので、そこに関しては優秀な税理士さんが色んな所で書いているので、割愛させていただきここでは一般的にわかりやすいとこだけ話していきます。

損益通算はあくまで同じ年の所得の通算を行うものであり、青色申告の3年間の赤字繰越控除は、翌年度以降の赤字の繰り越しなので、少し紛らわしいので、注意が必要です。

例えば、さきほどのAさんが副業で年間800万円の赤字を出している場合は、給与所得から損益通算で500万円を差し引いてもその年の赤字は300万円残っています。この場合、翌年以降にこの赤字300万円を繰り越して差し引くことができる制度が3年間の赤字繰越控除になり、これが青色申告の特権になります。

減価償却可能

まー当たり前っちゃ当たり前ですが、減価償却ももちろん可能です。これは、税務的にというより会計的考えに基づくものなので、税務的特権というわけではないので。そもそも減価償却自体任意なので極端な話、上場会社でなければしなくてもよいですからね減価償却は。

ちなみに減価償却なんやそれという方は過去の記事を参考にどうぞ。

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固定資産の購入は金額が大きくなりがちなので、うまく使えば利益圧縮がしやすいので、節税効果は非常に高いです。

ただ、税法の考えでは、原則10万円を超える資産に係る費用は、修繕などに該当しない場合を除き資産計上が必要となるケースがほとんどのため、計画的に設備投資しないと思い通り減価償却で経費化出来ないこともあります。

青色申告の特権である30万円未満の資産は年間合計300万円まで一括経費化可能なので、少し大きい金額の固定資産くらいであれば複数年にわたって減価償却することなく、一括で経費化可能になります。

個人というより中小法人などは、特に恩恵がデカい制度のように感じますね。

じゃー白色申告でも使えるこのような制度はないのか?

ここまで激アツではないですが、一応あるんです。

取得価額が20万円未満の資産については、使用した年から3年間で減価償却することが可能となる制度があります。

30万円未満のように年間300万円のような上限はなく、その年から3年で経費化したい20万円未満の資産を一括償却資産という資産に区分することで、本来普通に減価償却するより経費化を早めることができます

例えば、18万円の冷暖房用機器を買いました。国税庁のHPで冷暖房用機器の耐用年数は6年なので、これを一年の初めに買ったとすると普通に減価償却の計算をすると、1年あたり18万円÷6年=3万円(便宜上定額法で計算)とします。

これを一括償却資産に区分すると3年で減価償却計算することができるので、18万円÷3年=6万円減価償却を計上することができ、早期に経費の費用化ができます。

ここで一つ重要なことがあります。

勘のイイ方はお気づきかもしれませんが、設備投資の減価償却について抑えておくべきことは、30万円の制度も、この一括償却資産も共通して言えることは、減価償却の費用化を早めているだけで、トータルの耐用年数の中で見ると費用化できる金額は普通に減価償却する場合と同じということです。

上の例で見ると減価償却できる金額は、どの手段でも取得価額の18万円(正式には179,999円=残存価額を残す必要があるため)であり、これを30万円の制度であれば1年で、一括償却資産であれば3年で、普通に減価償却すれば6年で費用化していくので、特例手段については、後で使える費用をただ単に前借りしているだけで、節税とは少し異なります。

ただ、このような選択肢を持っておくことは、決算を違う形に変化させることができるという一つの手段として知っておくべきです。

たとえば融資を利用するため、決算の見栄えをよくするため利益を出したいにも関わらず、使えるからと言って闇雲に費用の早期化を利用することは、利益を圧縮し思惑にそぐわない結果になります。

なので、減価償却の特例手段については、最終の利益の着地点や今後の方向性を見て、使うか否かは判断すべきです。

さいごに

以上ここまで、

・損益通算

・一括償却資産

の制度について青色申告の特権と絡めて見てきました。

少しまた長くなりそうなので、今回はこれくらいで

次回も引き続き、白色申告でも使える制度について書いていきます。

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