【会社員必見】”確定申告”で会社員の税金を減らす技

今回は、「確定申告」によって税金を減らす手段について取り上げていきます。

確定申告については今回と次回の2回に分けて解説します。

今回の内容は、会社員の確定申告でもメジャーな「医療費控除」と「住宅ローン控除」について取り上げていきます。

会社員が確定申告をされる理由の多くが、今回紹介する2つの控除を適用するためだと思います。どちらも、確定申告で申告が可能な制度(住宅ローン控除は、2年目以降年末調整可)となります。

なお、前回に引き続きHigeDaoの独断と偏見による「おすすめ度」「使いやすさ」「難易度」をそれぞれ「S~C」でランク付けして記載しています。高ランクほどおススメで、使いやすく、難易度も低いと考えていただければと思いますので、始める際の参考にしていただければ幸いです。

医療費控除

・おすすめ度:A
・使いやすさ:B
・難易度:A

医療費控除は、納税者やその者と生計を一にする配偶者その他の親族のために、1年間で支払った医療費が一定額を超えるときは、一定額の所得控除を受けることができます。

一般的に医療費が10万円を超えなければ、医療費控除は使えないと言いますが、所得によっては、5万円以下でも使えますし、ドラッグストアなどでスイッチOTC医薬品を購入した場合に使える所得控除「セルフメディケーション税制」もあるので、若い方であっても利用しやすくなってきていますし、他の税制よりも日常生活に密着した控除なのでイメージが湧きやすい所得控除制度です。

医療費控除は、医療費がかさんだ場合の税負担を和らげてくれるため、まさに現在のコロナ渦のような緊急事態化や不慮な事故や病に見舞われたときに使うべき制度ですが、控除はあくまで医療を受けた「医療費」の支出があって初めて受けることが出来る制度であるため、意図して節税として使うのは難しいです。

「今年は所得がたくさん出そうだから、色んなところを治療して医療費をいっぱい使おう」とは中々ならないと思うので…

また、医療費控除を受けるためには、「医療費控除の明細書」を、所得税の確定申告書に添付して提出する必要があり、医療費の集計が多少面倒ではあります。そのため、医療費控除による還付額が少額であり、かつ集計に手間がかかる場合は無理して受ける必要はありません。

控除の申告はあくまで任意です。

集計や確定申告をする労力と税金の還付額を天秤に掛けて確定申告をすべきかは判断しましょう。

 

過去の記事でも詳しく取り上げていますので、以下記事を参照いただければと思います。

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医療費控除は、使えるなら使うべき制度ですが、医者にかかること自体やはり望ましいことではないですし、支払いありきの制度なので、当たり前ですが「医療費控除を使わない健康的な人生」を目指すことが、金銭的にもメンタル的にも理想です。

住宅ローン控除

・おすすめ度:A
・使いやすさ:B
・難易度:B

制度概要

住宅ローン控除(正式には、住宅借入金等特別控除)は、個人が住宅ローン等を利用して、マイホームの新築、中古住宅取得や増改築等をし、一定要件を満たす場合、その住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住した年分以後の各年分の所得税額から控除するものです。

居住開始時期

H26.04.01R3.12.31

R1.10.01R4.12.31

控除期間

10年間

13年間

所得税

控除額

住宅ローン年末残高×1%

110年目

住宅ローン年末残高×1%

1113年目

住宅ローン年末残高×1%

or

建物取得価格×2%÷

いずれか低い金額

控除限度

40万円/

110年目

40万円/

1113年目

80万円/3

住民税

控除額

控除可能額(※1)-所得税額(※2)

(※1) ①、②の内小さい方の額

(※2) 住宅ローン控除適用前の所得税額

控除限度

136,500円/

主な要件

・自ら居住すること

・床面積が50㎡以上(一部、40㎡以上)であること

・借入金の償還期間が10年以上であること

・合計所得金額が3,000万円以下であること

・中古住宅の場合、耐震性能を有していること

・増改築等の場合、工事費が100万円以上であること

現在、消費税8% →10%への引き上げの救済策で、当制度の控除期間や控除額が多少優遇されているだけでなく、「すまい給付金」といった制度も創設されており、2つの制度は併用適用可能となっています。それぞれ条件や申請内容は異なりますので、「すまい給付金」については以下から確認してみてください。

すまい給付金の公式ホームページです。すまい給付金事務局が運営しています。この制度は、消費税率の増加に対する住宅やマンショ…

現在の住宅ローン控除適用にあたっては、居住開始時期とは別に契約期限も設定されており、注文住宅の場合は令和39月末分譲住宅の購入や増改築等は令和311月末までの契約が必要になります。

当制度は適用要件が多く、見ているだけでは自分が適用できるのかは判断しにくいと思いますが、不動産会社や金融機関もローンを組む際に内容については必ず確認してくれるはずなので、相談時にしっかり確認しておきましょう。

現金一括購入 or 住宅ローン

不動産の購入は人生でそう何度もあることのない大きな買い物です。それ故、「住宅ローン控除」自体使える機会はそう多くはないですが、10~13年にわたり税額控除が可能で、元の支出額も大きいため、トータルで見るとかなり節税効果が見込めます。

ただ、税額控除はメリットですが、住宅ローンを組むとローン金利や住宅ローン保証料、団体信用生命保険などの経費がかかってくるので、資金状態に余裕がある場合は一括購入の方が有利となるケースもあります。

そのため、自分の今の状況に見合った購入方法で住宅は購入すべきです。

以下、現金購入と住宅ローンそれぞれのメリット・デメリットについてまとめています。

現金購入

住宅ローン

契約手続き

不要

金融機関への相談、住宅ローン申込書作成、住民票等の準備が必要

借入利息の支払い

不要

借入時の金利や借入額・借入期間に応じて返済元本に上乗せして支払う

諸費用の支払い

事務手数料、印紙代、住宅ローン保証料、団信保険料などを支払う

住宅ローン控除

適用されない

住宅ローン残高に応じて年間所得税額・住民税額が控除される

生活予備資金

住宅購入利用分削減される

手元に現金を残したまま、住宅を購入できる

資産運用資金

手元に残した余剰資金を運用に回すことができる

1 団体信用生命保険

家計の担い手の死亡・高度障害保障は別途必要

契約者に万一のことがあった場合、住宅ローン残高がゼロになる

1 団体信用生命保険とは、住宅ローンの債務者が「死亡」あるいは「高度障害状態」になったときに、保険会社が残りのローンを代わりに全額支払ってくれる保険のことをいいます。つまり、生命保険金と住宅ローンを相殺して、支払い義務を無くす効果があり、残された遺族が住宅ローンの返済負担がなくなることになります。

一般的にローンを組まない現金一括での不動産購入は、かなり資金的に余裕がない限りおススメしませんが、ローン手続きにかかる時間や利息、諸費用の支払いがなくなり、ローンによる長期的な支払リスクを負わず、金額や手続きもシンプルでわかりやすいというメリットはあります。

とはいえ、大部分の方は、短・中期資金繰りの問題で「ローン購入」とならざる得ないとは思いますが…

住宅ローン控除については、また機会があれば、シミュレーションや違う角度から分析していきたいと思います。

「シミュレーションツール」「国税庁の解説」「ふるさと納税と住宅ローン控除のダブル適用時の注意点について」参考リンク載せておきます。

スマイティ

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さいごに

ここまで、確定申告で使える控除制度である「医療費控除」「住宅ローン控除」についてみてきました。

次回は、今回のようなメジャー制度でなく、少しニッチな制度「雑損控除」「特定支出控除」と働き方改革による技を解説します。

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