個人事業主とフリーランスは別者

今回は、個人事業主とフリ-ランスの違いについて書きたいと思います。

以前も個人に係る税金の記事や、消費税の納税義務判定の記事の中でも少し触れていたのですが、今回コロナの影響でまた個人事業主とフリーランスのワードをよく聞くのでここでもう一度ちゃんと書いておこうかと思います。

ちなみに、4/15時点で持続化給付金の受給対象に記載されている個人は

「フリーランスを含む個人事業主」

となっているので、どちらも対象となります。

両者の違いは開業届の提出の有無

大前提として、両者に共通することは、主たる事業として個人で仕事をしている

というところでしょうか。

 つまり個人事業者という枠の中で個人事業主とフリーランス分かれてきます。

そこから分かれる基準はなにか?

これは、税務署に開業届を提出したか否かで判断されます

個人事業主は開業届を提出した個人事業者

フリーランスは開業届を提出していない個人事業者

となります。

ここからは、開業届についてよく勘違いされるところと提出のメリットについて1つずつ説明していきたいと思います。

勘違いポイント

開業届は必ず提出しなければいけない?

個人が事業を行う場合、原則的に提出は義務ですが、提出しなくても特に罰則規定はありません

国税庁のHPにおいては、事業開始から1月以内に提出が求められています。

また提出についても特に収入や事業所の有無の要件などもありません

「義務なのに、特に何も縛りがない」というのは少し違和感がありますが、開業について要件が設けられていないことからも、何をもって開業とするかは、ある程度事業者に委ねなれており、そこに罰則規定を設けると明確なルール付けが必要になってくるからだと思います。

特に近年は、会社員の方も個人で副業をされる方も増えており、例えば「初めは、お小遣い稼ぎ程度の収入だったが、いつの間にかサラリーマンの所得を超えるくらいの収入になってきた」というケースもあると思います。

この場合でも、罰則規定は特にないため途中から開業届の提出も可能となります。ただ、開業日については提出先の税務署に一度確認される方が良いとは思います。

開業届はどこに提出する?

自分の居住地の管轄の税務署と各自治体です。

意外に忘れられているのが各自治体への提出で、これは居住されている自治体によって異なるようです。私は、大阪市に住んでいるのですが、提出を求められたのは大阪府だけでした。

市にも提出が必要な都道府県もあるかもしれないので、これは各自治体に確認される方が良いとは思います。なお、各自治体においても提出は義務ですが、罰則規定はありません。

開業届を提出すると確定申告が必要?

開業届の提出の有無は関係なく、課税所得がある場合はどちらの場合でも確定申告が必要です。たまに開業届を出していないから確定申告がいらないとかいう人もいますが、それは誤りです。

開業届を提出しないと個人事業で得た所得は事業所得にできない?

開業届の有無に関わらず、その所得について事業性が認められれば事業所得となります。

事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業を営んでいる人のその事業から生ずる所得をいい、対価(見返り)を得て行われる資産の譲渡等を繰り返し、継続、かつ、独立して行うことと定められています。

例えば、某オークションサイトで自分の着用していた服や靴などの生活用品等の販売による所得は事業所得に該当するでしょうか?

これは対価を得る目的ではありますが、事業としてどこかからわざわざ仕入れてきた商品ではなく、継続的な取引目的ではなく、あくまで限定的な取引であると考えられるため、事業所得に該当しません

もし、これが対価を得る目的のために、どこかから服を安く仕入れ、某オークションサイトで継続的に販売している場合は事業所得に該当します。

少し話はそれましたが、開業届の有無で所得の区分が変わるわけではありません。

開業届を出すメリット

青色申告が可能

青色申告は、特別控除損失の翌年以降3年間繰り越しなどの税制上の優遇措置が受けられます。青色申告の適用を受けるためには「開業届」のほか「青色申告承認申請書」の提出も必要となります。

屋号を持てる

法人でいう会社名のようなもので、個人事業主が仕事上使用する名称を言います。

金融機関によっては屋号付口座(屋号+個人名)を開設できます。振込先として個人名だけの口座を案内するより、屋号がある方が取引先に対して安心感や信頼感を与える場合があり、事業所らしい印象を与えることができます。

各種証明としての役割

個人で事業されている場合、就労状況の確認のため、保育園の申し込みを行う際や保険や共済などの加入時に開業届の写しを求められることが多いようです

モチベーション

開業届を提出することは、

「事業としてやっていく」

という明確な意思表示の表れであるため、

意識を変えるいいきっかけになることもあります。

さいごに

開業届の提出については特にデメリットはありませんので、個人で事業される方は開業届を提出した方が良いと思いますので、今まで提出していなかった方はこれを機に開業届を提出することをおススメします。

なお、基本的に税務署などは、提出書類に関して控えの返却などはしないため、税務署の印の押された写しが必要な場合は、提出時に自分で2枚作成する必要がありますので、ご注意ください。

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