医療費控除②【対象医療費・セルフメディケーション】

医療費控除第2弾です。

医療費控除の対象となる医療費とセルフメディケーション税制について書いていきたいと思います。

医療費控除の対象となる医療費

医療費控除の対象となる医療費についても条文の規定があるのですが、長ったらしくて読みにくいのと、ここは正直感覚論というかイメージで区分した方が分かりやすいと思います。

というのも医療費控除の対象となる医療費は、「治療目的」か否かで判断されます極論はこれだけです!!

なので風邪を治すための医療行為はもちろん「治療目的」ですし、コロナを治すための医療行為も「治療目的」ですし、骨折を治すためのリハビリも「治療目的」になりますので、すべて医療費控除の対象となる医療費とすることができます。

ちなみに、医療費控除は病院じゃなくても薬局で買ったものについても医療費控除の対象になります。風邪を治すための風邪薬や頭痛薬等についても「治療目的」であれば対象になります。ただ、栄養ドリンクやサプリなどは「治療目的」でなくあくまで「健康維持」として捉えられるため、治療時に購入したとしても対象になりませんので注意しましょう。

では、コロナを予防するための医療はどうでしょう?

これはまだ病気になる前のあくまで「予防」であり、「治療目的」ではないため、医療費控除の対象となる医療費にはなりません。

インプラントやレーシックの手術費用はどうでしょう?

これらは一般的には自由診療に該当し、保険診療と比較すると高額ですが、医療費控除の対象となる医療費とすることができます。

結局のところ、高額でも「治療目的」には変わりなく、料金の大小や保険適応の有無で治療目的の医療を制限して、医療の選択肢を狭めることはしないということなのでしょう。

では、最後に「整形手術」などの費用はどうでしょうか?

これも結局は内容によりけりです。

「ただキレイになりたいから!」

「目を大きくしたいから」

これは、もちろん「治療行為」ではないですので医療費控除の対象となる医療費にはなりません。

しかし、これが大火傷を負い、整形手術をしなければ命が脅かされるなどの事情がある場合は「治療行為」として医療費控除の対象となる医療費とすることができます。

結局ここの判断もしっかりとした「治療行為」としての裏付けがあれば良いわけです。

少し無茶苦茶ですが、

「整形する前は、顔がコンプレックスでそれが原因で精神病を患っていたが、整形をしたことによって精神病を克服しました」

といえば、治療としての根拠があれば整形にかかった費用も医療費控除の対象となる医療費とすることができるかもしれません。

結局は、治療行為の判断の有無なんて医療のスペシャリストでもない税務署がわかるわけもないので、一般論ないし実質的状況で判断をされると思います。

なので、もしグレーなところを攻めるのであれば、病院の先生に事情を話してその医療が真っ当な「治療行為」としての裏付けや証明をもらうなどの根拠を備えておくと確実だと思います。

また、病院に行くための電車代やタクシー代などの交通費も医療を受けるための必要経費として医療費控除の対象になりますが、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金は、医療費控除の対象にはなりませんので覚えておきましょう。(タクシーは領収書が必要となりますのでもらっておきましょう)

セルフメディケーション税制

簡単に言うと、ミニ医療費控除的な税制で医療費控除の特例です。

医療費控除の医療費10万円以上は独身では中々受けにくいですが、セルフメディケーション税制であれば、1万2,000円以上で申請ができます。仕事が忙しく市販薬に頼りがちなサラリーマンの味方のような税制です。

対象となる医薬品は、厚生労働省のWebサイトに掲載されている医薬品(2020年1月28日現在、1,787品目)が対象となります。

なお、対象製品の多くに

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のような共通識別マークが入っています。

対象となる人の要件は

・「健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人」として、以下の定期健康診断などを受けている人

①特定健康診査(メタボ健診)または特定保健指導
②予防接種(定期接種、インフルエンザの予防接種)
③勤務先で実施する定期健康診断(事業主検診)
④保険者(健康保険組合、市区町村国保等)が実施する健康診査(人間ドック、各種健(検)等)⑤市町村が健康増進事業として実施するがん検診
⑥市区町村が健康増進事業として実施する健康診査(生活保護受給者等を対象とする健康診査)

・市販薬(要指導医薬品および一般用医薬品)のうち、医療用から転用された特定成分を含む医薬品を年間1万2000円を超えて購入。

控除金額は、1万2000円を超えた部分の金額で、控除の上限金額は8万8000円となります。

あくまでミニ医療費控除なので、かなり限定的な上限ではありますが、制度趣旨としては、今まで使えなかった人に少しでも平等感を出すため、医療費増加対策としてOTC医薬品を活用した健康管理を行うことで、医療費を減らす目的があるとされています。

また医療費控除との併用はできず、どちらか選択して適用する形となります。

医療費控除より使いやすそうですが、市販薬の領収書は捨てがちなので、適用できそうな方はしっかり意識して保存しておきましょう。

さいごに

今回、医療費控除関係について、記事を書いてきましたが、最後に2つだけ小ネタを付け足します。

まず、領収書等の保存方法について2点。

・医療費控除をおこなった医療費の領収書は、5年間自分で保管する必要がありますので、しっかり1年ごと分けて保存する

・日頃から病院や薬局ごとに保存する

確定申告時に提出する「医療費の明細書」には病院又は薬局ごとに支払った合計金額を記載します。1年間となると意外に医療費の領収証も膨大になるので、年明けにまた分けるのは中々手間かと思いますので、事前に病院や薬局ごとに日頃から区分分けして管理しましょう。

2つ目は、医療費控除については、確定申告期間以後5年以内(医療費が発生した翌年の1月1日から起算)であれば申告が可能です。なので領収書等が揃っていれば、これを機に医療費控除について再度申告してみるのもありかもしれません。

小さい子供さんがおられる家庭では特に家族全体の医療費は年間で数十万にもなるところもあるので、しっかり制度を理解して節税に役立てましょう。

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