【年末調整】誰でもわかる「保険料控除申告書」の書き方①【生命保険料控除編】

前回の「扶養控除等申告書」に引き続き、今回は「保険料控除申告書」の書き方について解説していきます。

保険料控除申告書とは、個人で契約した生命保険や地震保険などについて、1年間で支払った保険料から計算した所得控除の金額のことを申告する書類をいい、対象保険料は、申告年の1月1日から12月31日までの間に、自身や一定の親族のために支払った保険料が該当します。

なお、以下の保険等に未加入の方は、保険料控除申告書の提出は不要となります。

・生命保険
・地震保険
・勤務先で加入している社会保険料以外で、国民年金、国民健康保険、健康保険・厚生年金保険
・小規模企業共済、企業型DC(企業型確定拠出年金)、iDeCo(個人型確定拠出年金)、心身障害者扶養共済掛金

基本情報

扶養控除等申告書・保険料控除等申告書と同様に左半分は、会社が記載してくれますので、右半分の氏名と住所を記載し印鑑を押印します。

生命保険料控除

「生命保険料控除」とは、保険料控除のなかでも支払った生命保険料に応じて、所得控除される制度で、加入保険の種類や契約の新・旧によって所得控除の金額が変化します。

加入保険は、生命保険・介護医療保険・個人年金保険の3種類に分かれます。

一般の生命保険料控除

契約者(保険料を支払う人)が生存または死亡した場合に保険金が支払われる保険で、定期保険、終身保険、養老保険、学資保険などの保険料が対象となります。

なお、個人年金で適格特約がついていない場合は、一般の生命保険料区分となります。

生命保険料控除については、1年間の支払保険料の中に新・旧の両保険が含まれている場合は、控除ごとに以下のいずれかを選択できます。

・新契約のみ申告
・旧契約のみ申告
・新・旧の両契約で申告

介護医療保険料控除

疾病または身体の障害等により保険金・給付金が支払われる保険で、医療保険、がん保険、介護保険などの保険料が対象となります。

なお、介護医療保険については、新契約制度のみとなりますので、新契約のみの申告となります。

個人年金保険料控除

「個人年金保険料税制適格特約」が付加された個人年金保険が対象となります。

個人年金適格特約とは、個人年金保険の保険料が個人年金保険料控除の対象となるご契約を指します。なお、以下の個人年金保険は対象外です。

・保険期間5年未満の貯蓄保険や財形貯蓄などは対象外
・貯蓄性を重視した保険期間が5年未満の保険契約は控除対象とはなりません。
・保険型の「財形貯蓄」商品やケガのみを補償する傷害保険
・外国保険会社と国外で契約した保険

個人年金保険料控除についても、生命保険料控除と同様に1年間の支払保険料の中に新・旧の両保険が含まれている場合は、控除ごとに以下のいずれかを選択できます。

・新契約のみ申告
・旧契約のみ申告
・新・旧の両契約で申告

保険料控除額計算

それぞれ3種類の保険の新・旧契約ごとの控除額については、申告書下にも計算式が書いてありますが、国税庁HPの方がわかりやすいので参照下さい。

なお、契約の新・旧については、平成24年の生命保険料控除制度の改正に伴い、契約日が平成23年12月31日以前の改正前の契約が「旧制度」、契約日が平成24年1月1日以降の改正後の契約で制度が「新制度」の対象となります。

所得控除の金額は、年間支払保険料がそのまま入るわけでなく、支払保険料ごとに区分された一定控除割合を加味して計算した金額が所得控除額となり、全体で保険料控除としては最大12万円の所得控除がされます。

基本的には、旧契約保険料の方が控除額は多いので、単体の保険料控除額でみると有利となりますが、3つの保険料全体で限度額が設けられているので、仮に各保険料の上限額の合計額14万円となったとしても、12万円しか所得控除は受けれません。

そのため、控除額に達した場合は無理にすべての保険料の記載をする必要はありません。加入している保険すべてについて記載すれば漏れがないため安心ではありますが、複数保険を加入している場合記載と計算めんどくさいですよね。

そのような方は、下表を参考いただければ、保険料(申告額)をいくら払えば各保険の限度額に達するかがわかるので、ご参考いただければと思います。

たとえば、一般の生命保険(新)に3つ加入していたとしても、一番高い保険料が80,001円を超えるようであれば、その保険料のみを記載しとけば限度額MAXで記載も1つで済むというわけです。

まー不安な方はすべて記載しとけば間違いなしです。

記載方法

基本的に、3つの保険料の記載項目はほとんど一緒なので、まとめて解説していきます。申告書の記載は、各保険会社から送られてくる「控除証明書」をもとに記載します。

保険会社等の名称

会社名を控除証明書から転記します。ちなみに略称でもOKです。

保険等の種類

終身や定期、がんなどの保険の種類を控除証明書から転記します。

保険期間

控除証明書から転記します。

契約者氏名

控除証明書から転記します。

保険料控除は、「契約者」でなく「支払者」が控除対象となるため、契約者が自分以外の家族であっても、保険料を自分で支払っている場合も記載は可能となります。

受取人氏名・続柄

保険証券に記載されている内容を転記します。

恐らく多くの控除証明には記載がないと思われますので、保険加入時に交付される保険証券で確認しましょう。

なお、個人年金保険料控除には、保険金受取人のところに支払開始日を記載するところがありますので、記載を忘れないようにしましょう。

新・旧区分

控除証明書に記載されている区分を選択します。

支払い保険料等の金額

控除証明書に記載されている「申告額」を転記します。

保険会社によっては、「予定申告額」などと記載があるかもしれません。

この金額の記載でよく間違えるのが、「申告額」でなく「証明額」を記載するパターンです。

「証明額」は、控除証明書発行時点での支払額の証明金額をいい、月払いの保険の場合は、年末までの確定額ではありません。

年払いの保険は「申告額」=「証明額」になりますが、月払いの保険の場合に「証明額」を記入すると、本来申告できる金額より少なく申告してしまうことにもなりますので、注意しましょう。

新・旧保険料の計算

ここについては、保険料控除額計算の資料を使って自分で計算するのも良いですが、各保険会社が計算用のサポートツールなどをHPに貼っているので、必要事項記載の上保険料計算をされて、丸まる転記するのが一番早くて、精度が高いと思われます。

一応私が今回使ったソニー生命の計算ツール貼っておきます。

さいごに

ここまで、保険料控除等申告書の「生命保険料控除」の書き方について解説してきました。

「地震保険料控除」「社会保険料控除」「小規模企業共済等掛金控除」については、次回改めて解説していきます。

なお、保険料控除等申告書については、「控除証明書」をもとに記載していきますが、手元に届いていない場合や紛失した場合は、保険会社に連絡すれば再発行してくれますが、時間がかかるので毎年早めに確認しておきましょう。

保険料控除申告書
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