【メルカリ】フリマアプリの儲けは、確定申告しなくてもバレないのか?

前回までは、フリマアプリで課税対象となるモノを販売し、一定ラインの利益額を超えると販売目的に応じた所得での確定申告が必要になることを解説してきました。

今回は、仮に確定申告義務があるにも関わらず、申告するのが面倒だから等の理由で「申告しない」という選択をした場合、バレないのかについて解説していきます。

最近の動向

最近のインターネット取引の動向について昨年11月27日に国税庁が発表した所得税等の調査「令和元事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」によるとインターネット取引のネット通販及びネットオークションに係る事案が7割、ネットオークションに係る事案の4分の1(26.7%)が無申告であったと記載されています。

また、2019年の資料では、インターネット取引を行っている個人への税務調査は、実施した1,877件のうち、実に1,680件が無申告であったという結果が出ました。これは約9割が無申告という驚異的な数値で、調査対象となったほとんどの方が摘発されています。

国在庁は調査報告書の中で、ネット取引を行っている個人については「資料情報の収集・分析に努め、積極的に調査を実施している」とし、無申告者に対しては「適正な納税をしている納税者に強い不公平感をもたらすこととなるため、的確かつ厳格に対応していく必要がある」とし、今後取り締まりがより厳しくなっていくことがうかがえます。

以前までは、ネット関連の商取引の取り締まりについて税務当局は弱いとされていましたが、近年は一部の国税局にはフリマアプリなどの電子商取引の調査に長けた、通称 ”電商” と呼ばれる専門チームが存在し、現場レベルの税務署にもITに強い『情報技術専門官』と呼ばれるプロフェッショナルたちがいます。彼らは半年以上かけて厳格かつ執拗な調査を行い、悪質な無申告者に対しては、両者が連携し、摘発に動くこともあると言われています。

また、電商は『KSK(国税総合管理)』というシステムも活用し、全国の納税者が過去にどういう口座を持ち、いつ高額資産を受け取ったかなど膨大な財産情報が蓄積されています。そのため、国税がメルカリなどのフリマアプリの個人の細かい売上記録まで収集している可能性も否定できません。

これらの状況を踏まえると、税務署が個人のフリマアプリの売上目当てに突然接触してくることは全然あり得るわけです。

「転売ヤー」は特に注意が必要

とりわけ積極的な税務調査が行われているのが、昨年マスクの転売問題などで世間を賑わせた転売を生業とする、いわゆる「転売ヤー」と呼ばれる人たちです。最近では、名古屋国税局が「ニンテンドースイッチ」や「PS5」など人気品薄ゲーム機を大量に仕入れ、複数のネットオークションサイトで転売していた男性に対し、所得の申告漏れが指摘され、約1,400万円の追徴課税を行ったとニュースで報じられました。

ではなぜ「転売ヤー」が狙われやすいのか?

それは、税務調査により税金を確定申告額より多くの修正を指摘(この差額を「増差」という)できる可能性が高いからでしょう。

税務署の調査官は、「調査件数」がノルマとして課せられており、そこに+α「増差」が評価に反映されるそうです。公務員なので実際にノルマという表現はされず、目標を達成しないからといってもペナルティーや賞与がなくなるなどはありませんが、やはり異動や昇進などに影響を与えるようです。

そうなるとやはり調査官も人の子、出来ればある程度「増差」が見込める調査に行きたいわけです。1日の調査で1億円の増差が出るのと、10日で100万円の増差が出るのとでは、どちらが優秀と見なされるかはいうまでもありません。

そういう意味では、規模の小さいような個人事業主より転売ヤーのようにコンプライアンス的にグレーで長期的、かつ高額な利益をあげるような人は恰好の調査対象となりやすいわけです。

彼らの無申告などを暴くため、税務職員の中には一日中ネットサーフィンを行い、メルカリやヤフオクなどの画面から、大量かつ高額商品を販売するアカウントを見つけて、SNSなどを辿って本人を特定し、税務調査まで持っていくこともあるようです。

結論:ちゃんと確定申告しよう

当たり前の結論をタイトルにしてますが、おそらく所得金額が大きい人で無申告であればかなり目立つのでバレる可能性は高いです。

所得金額が小さい人は、金額的には調査の優先度は下がるかもしれませんが、無作為にランダムで調査に行くことも十分考えられますし、調査官も増差狙いでフリマアプリ以外の申告部分についても突っ込まれる可能性も出てきます。

というか所得の大小関係なく、申告義務がある方はしっかりと確定申告をしましょう。「納税は国民の義務」で某芸人のように究極にだらしないとか知らないとか論外です。

ちなみにバレないのかシリーズで以前取り上げた過去最大のバズリ記事「持続化給付金の不正受給はバレないのか?」でも書きましたが、悪いことしてそうな申告などは、数字の雰囲気や資料を少し見るだけでなんとなくわかります。

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現に去年の秋頃からバンバン不正受給者が摘発又は自主返還などしているニュースを何件も見ましたし、コロナが収束すれば更に調査も加速するかもしれません。

話は戻りますが、仮に過去のフリマアプリの利益を無申告で現在税務調査が来てなくても、何年か後に来られる可能性はあります。悪質な場合、むしろそのまま泳がされて一気に調査で指摘される可能性もあります。

税務調査は、一般的に過去3年分の資料は大体見られます。悪質とみなされた場合は、5~7年分遡られる可能性もあります。仮に最大7年間遡られて7年間無申告である場合えげつない加算税や延滞税のペナルティが課せられます。ちなみにこれらのペナルティは、個人が仮に自己破産したとしても原則支払義務が残るので一生付きまとってきます。

このようなことにならないためにも、現在はもちろん過去を含め申告をしていないのであれば、一度税理士か税務署に相談されるべきです。確かにたくさんの人がフリマアプリを使っているから運が良ければバレないかもしれませんが、バレた時のインパクトは人生に多大な影響を及ぼします。

さいごに

ここまで「フリマアプリの儲けは確定申告しなくてもバレない?」というテーマで最近の動向を踏まえて見てきました。

今年度の確定申告から所得税に関する税制改正が多く適用されることや、新型コロナの影響で、例年実施されている説明会も中止になり、納税者のミスは増えると予測されます。そのうえ、コロナ禍の税収不足を理由に、今後は税務署の動きも活発になってくると考えられ、例年以上に厳しい税務調査が行われる可能性があるので、確定申告はめんどくさいですが、ちゃんとしておきましょう。

 

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