【新社会人必見】手取りを増やすために押さえるべき4つのポイント

今回は、以前まで解説していました給与シリーズに話を戻していきます。

前回は、給与明細の控除額の重要性について解説しました。

簡単に振り返ると、控除額を減らすというのは、イコール実際に受け取る「手取り」を増やすことになります。

この手取りの計算は、以下の算式で計算できます。

給与(総支給金額)ー 控除額 = 手取り

手取りを増やすには、給与を増やすか、控除額を減らすかです。

給与は簡単に上がりませんが、控除額は自分の意識次第で減らせますという話をしてきました。

今回は、この手取りを増やすうえで「押さえてくべき4つのポイント」について解説していきます。

減らせる控除額は原則「税金」のみ

控除額は大きく分けて「所得税」「住民税」の税金「健康保険」「介護保険」「厚生年金保険」「雇用保険」からなる社会保険の2種類に分類されますが、通常減らせる控除は、税金のみになります

会社員の方の社会保険料に関しては、自分で調整したり減らしたりすることは原則できません。

この「原則」というのは、会社員が加入している「厚生年金保険」については基本的に控除を減らすことはできないということです。厚生年金は、会社が保険料の半分程度負担してくれる旨味があるので、国としては「会社員の保険料負担を個別にわざわざ減らす必要がないでしょ」ということなのでしょう。

ただ、「国民健康保険」であれば、市区町村によっては所得の大幅な減少等の理由により、保険料の減免ないしは、免除を受けることができる可能性があるので、所得が減って生活が大変だという方は、一度自分のお住いの地方公共団体のホームページを確認してみると良いかもしれません。

なので、控除額を減らすということは、イコール「所得税」と「住民税」を減らすということです。

控除額の仕組みと計算方法を知ろう

「とにかく税金を減らせればそれで良い」と闇雲に色んな手段を講じる方が多いですが、仕組みと計算方法を知らなければ、効果的にその手段を使いこなせません。

そのため、まずは仕組みと計算方法をザックリ抑えておきましょう。

所得税

所得税は、1年間の「所得」に税率を掛けて計算されます。

会社員であれば税負担軽減のため、一括で所得税を徴収するのではなく、毎月の給与から「源泉徴収」という形で所得税は天引きされます。この天引きはあくまで暫定額のため、本来支払う税額と異なることが大半です。

これを年末に正しい税額に調整するため、年末に行われるのが「年末調整」です。1年間の給与による所得と各種控除を計算した結果、所得税額を確定して、12月か1月に給与を通して税金の還付や徴収が行われます。そして国や地方公共団体にその情報を提供します。

一部の会社員の方は、年末調整だけでは税金の還付や徴収が終わらないため、「確定申告」により所得の申告が必要になります。

ザックリ会社員の所得税計算の流れは、こんな感じです。

なお、「所得」「源泉徴収」「年末調整」「確定申告」については、過去にも個別には解説していますのでよくわからんという方は、記事の最後のページを参照してみてください。また、近いうちどこかでまとめて一つの記事内でもしっかり解説していこうとは思います。

一々見るんめんどいという方は、ざっくり以下のような認識でもとりあえずは良きです。

所得
→税金計算上の「もうけ」をいいます。会社員の給与のみであれば、「年収=所得」と同じ捉え方でとりあえずはOK
源泉徴収
会社が給与支給額と去年の年末調整の資料をもとに、暫定的に所得税計算して、給与から天引き
年末調整
→会社員版ミニ確定申告です。源泉徴収した所得税を12月に会社が再計算して適正な所得税に調整し税金の還付や徴収をする
確定申告
→会社以外の副業や事業収入がある場合や年末調整では申告できない税額控除などを受けるために行う申告

住民税

住民税は、1月1日時点で住んでいる都道府県、自治体に納める税金で、各自治体が前年の収入から税額を決定します。

会社員であれば、5月~6月に一年間に給与から差し引く住民税額が記載された通知書が各自治体から会社へ送られてきます。それをもとに会社は毎月の給与から住民税を差し引いていきます。

これは、住民税の「特別徴収」といわれる徴収方法で、所得税の源泉徴収と同様のかたちです。会社によっては自分自身で住民税を納付する「一般徴収」というかたちもあるかもしれませんが、会社は原則「特別徴収」が強制されます。

なお、所得税と住民税は、ほぼ計算方法が一緒なので「年末調整」や「確定申告」の資料を基に住民税も計算されます。

社会保険料

社会保険料については前述のとおり、自分で減らすことは難しいので、ここで抑えておくべきは、社会保険料の計算方法が税金計算と異なるところです。

どちらも、給与をベースに金額算定されますが、計算上この給与に含まれる額においてある手当の扱いが異なってきます。

それが「通勤手当」です。

税金計算上、通勤手当は一定額を超えない限りは給与に含まないですが、社会保険計算上は、通勤手当を給与に含めて計算します。

たとえば、通勤手当外の給与支給額が20万円で通勤手当で2万円の従業員であれば、税金計算上は20万円が給与の額になりますが、社会保険計算上は22万円が給与の額となります。

たとえ、遠方からの通勤で高額な交通費を「通勤手当」という形で会社が全額負担してくれたとしても、社会保険料の半分は自己負担なので

通期手当が多くなる=社会保険の個人負担額は増える

というのはしっかり押さえときましょう。

 

一応、簡単それぞれに解説も入れときます。

・健康保険
民間企業などに勤める人とその家族が加入する医療保険制度で、健康保険料は被保険者である従業員と会社が半々で負担し合っています。
・厚生年金保険
65歳から支給される老齢厚生年金のための年金制度で、会社を通じて日本年金機構に納めます。老齢厚生年金のほかに、病気やけがで障害が残ったときに受給する障害厚生年金や、加入者が亡くなったときに遺族が受給する遺族厚生年金なども、ここから支給されることになります。健康保険料同様、従業員と会社が半分ずつ負担します。
・介護保険
40歳以上になると、介護保険の加入義務と保険料負担が義務付けられています。介護保険に加入することで、生活が困難になった場合、介護サービスを1割負担で受けられるようになります。40~64歳の従業員が対象で、健康保険と同様に会社と従業員が半分ずつ負担します。
・雇用保険
労働者が失業した際の生活の安定や再就職の促進のために、失業給付金や教育訓練給付金の交付を行う保険制度です。雇用保険料の負担率は会社の事業種別によって異なります。

税金を減らすには各種申告が必要

所得税のところでも解説しましたが、控除額を減らすには「年末調整」ないし「確定申告」が必要になります。当たり前ですが、なにかしらの形で申告しなければ、あなたの控除事由なんて会社や自治体は、知ったこっちゃないので。

年末調整だけで済む会社員であれば、会社に書類を提出するだけで良いので非常に楽です。年末調整の書類は、一般的に10月後半〜11月くらいに配布してくれると思うので、その書類に個人情報、税額を減らす事由について記載して会社に提出するだけでOKです。

ただ、記載するのが面倒とかよくわからないという理由で、自分の氏名だけ書いて会社に提出して、税額を減らすチャンスを逃している若い方は意外に多いように感じます。

自分もそうでした

例えば、保険料を支払っていた場合、保険料控除という税金を減らせる項目があるのですが、若いころの私は全くの無知で保険料の通知書などゴミ箱に捨てて何に使うかもよくわかっていませんでした

そもそも年末調整の意味すらよくわかっていなかったので…

 

ただ、社会に出れば情報持っているもん勝ちで、誰も丁寧に教えてくれなどしません。

だから自分で情報は取りに行くしかありません!

その情報の仕入れが若ければ若いほど、様々な面で間違いなく周りより有利な立場に立てます

年末調整は、大体毎年同じことの繰り返しなので、若いうちに時間をかけてでも、なんとなくどのような控除項目があるのかは押さえておきましょう

そして、自分がどういう申告をしたかコピーや写真を取っておくとベストです。

これは、来年の自分が無駄な時間を使わないため、そして社会はエビデンス至上主義なので証拠を常に残す癖をつけておきましょう。

結論、税金の控除を増やすためには、会社で年末調整を受けるか、確定申告を国に提出する必要があるということは大前提で押さえておきましょう。

 

なお、「年末調整を受けた会社員が確定申告をすることで二重申告になるのではないか?」とたまに聞かれますが、全く問題なくどちらもしていただいても構いません。

むしろ

・年末調整で控除の書き忘れた、書き間違いがあった場合
・医療費控除や住宅ローン控除など確定申告でしか受けれない控除を受けたい
・副業の収入がある

などの場合は、年末調整していても、確定申告が必要になる場合があります。

しっかりと自分の状況を見て何が必要なのかは判断しましょう。

会社員は税金計算上、一番不利な立場ということを知る

以前の年収別の控除額負担の中で、日本の会社員は、給料から多くの税金と社会保険料を差っ引かれているのを見ました。

会社員の課税不利を表す言葉として「トーゴーサンピン」という言葉があります。

トー → 10:会社員
ゴー →  5:自営業者
サン →  3:農林水産業者
ピン →  1:政治家

これは、各業種間の所得の課税格差を表す言葉で、会社員であれば給与としてもらった給与所得に10割丸々税金が課税されるという「ヤクザ顔負けの取りたて状況」を現した恨み節です。

会社員にも「給与所得控除」と行った税金を大きく減額する制度があるので、さすがに10割負担は言い過ぎですが、給与に関してではそれ以外に税金を減らす手段がほとんど無いのが不利と言われる大きな要因です。

会社員の皆さん

こんなん見てたら腹立ちますよね!

「政治家1割負担かよ!」と思うと発狂しそうですよね

でも、これが現実です。

だからこそ、しっかりとこの状況を受け入れたうえで自分に何ができるかをしっかり考える必要があり、会社員こそ、貪欲に税金を減らすための手段に取り組むべきなのです。

さいごに

以上ここまで、手取りを増やすために押さえておくべきポイントについて解説してきました。

ここまでで、怒りがふつふつと湧き上がってきた皆さん

次回は、いよいよ控除額を減らす具体的な手段について解説していきます。

 

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